2016/01/29

レギュラーラウンドを振り返って

今年は結構ガチで上尾を応援していたのでファイナル6進出を逃したことはとても残念ですが、監督の采配に「なんだかなー?」と思うことこそあれ、完全に応援する気が失せるような内容ではなかったし、来季もプレミア・リーグで戦っていくべきチームだと思うので選手毎に軽くシーズンを振り返って見ようと思います(以下背番号順)。

・土田望未選手
開幕前に少し不安だったのは昨年全日本に召集された土田が「速いトス」とやらを意識し、グダグダなバレーを展開してしまうってことだったんですが、それは全くの杞憂でしたね。シーズン通してアタッカーの打点を生かしたしたセットを貫いていたと思います。当たり前のことなんでしょうが、他のチームが必ずしもそういうバレーかと言えばそうでもないので、そこは最下位と言っても誇って良い所なのかなと。

敢えて言えば、開幕から数試合、近藤が昨季に比べて大分バックアタックを打とうとしていたと思うんですけど、そこで少しでも得点させて自信を持たせておけば、もしくは、大して決まらなかったとしても遊び球的に使って行くユトリがあれば、また別の結果があったカモな、とは上手く行かない今シーズン中ずっとネチネチ思っていたことでした・・・。


・冨永こよみ選手
控えというか土田との併用という感じでよく頑張ったし、土田よりもバックアタックの意識がほんの少しだけ高いのは好印象でした。ベンチでの振る舞いなんかを見るにチームの勝利のために献身的な働きをしていたし、コートの外から見た相手チームの状況などをパイセンの土田に遠慮なくアドバイスしたりする姿も印象に残っています。

今後は冨永で行けるとこまで行ってヤバくなったら土田っていう昨季の赤ロケみたいな起用法も考えられますが、そのためにはサーブを磨くことと、勝負所でエース(マーフィー)一辺倒になりがちなセット・ワークの見直しかなと思います。


・吉村志穂選手
吉田監督の采配のせいが大きいですが、吉村らしさがあまり見られないシーズンでした。そもそも吉田監督ってブロッカーの数的優位なんかに関しては一家言あるお方だと思いますが、だったらそれに対して攻撃に入るアタッカーの数的優位も意識しないのはおかしいですよね。本来、吉村なんかはそんなことをアレコレ言うまでもなく単なる「点獲りへの執着」でガンガン入るわけで、そんな良いお手本をレシーバーと交替するなんて正直「どうかしてるぜ!」としか言い様がなかったです。そんなことをしたらチームにどういう影響を与えるかなんて大体想像出来るでしょ。

来季、冨永が出た時には「同時多発位置差(シンクロ)攻撃オール」、これくらいはしてくれないと収まらないものが今はあります。



・近藤志歩選手
よく言われるように上尾の元気印ですよね。特に連敗が多かった今季、メンタルリセットが上手なのか、空元気というよりも毎回わりと素で元気な感じは個人的に結構な救いでした。近藤が思い切り良く打ててる時はチームも勢いに乗ってることが多いだけに、もう少し調子が安定すると良かったですね。

それと、現時点では「サーブレシーブしてからでもバックアタックを打て」というのは若干高望みということは承知していますが、レシーブ後に尻餅をついたり、大きく後退していくのがデフォになりつつあるのは絶対ナシっす。ハッタリでも助走に入っているのと入っていないのでは違うと思うので、その辺は改善して欲しいし、サーブレシーブしてない場合はガチで打ちに行って欲しいです。試行錯誤していたサーブに関してはどうやらロング目のやつが効果あるっぽいことが最後の方で分かって良かったっす。


・竹田江里選手
リリーフサーバーとしてとても良い活躍でした。まさかキングの代わりで打つなんて!


・有田沙織選手
WSで活躍するなんて!


・山岸あかね選手
正直リベロの動きはあまり注意して見ていなくて、「変な目立ち方さえしなければ多分良い選手のはず」くらいに思っているのですが、その点では何の問題もなかったです。少し気になったのはちょっと遠慮がちな所でしょーか?「上手く行ってないチームあるある」として繋ぎの意識が過剰になって攻撃するのを忘れちゃうみたいなのがあると思うんですけど、上尾も今季そうなってた場面は少しあって、そういう時に「泥臭い仕事はなるべく全部引き受けるから他のみんなは空臭く」とか言えるくらいのキャプテンシーは欲しかったかなぁと。徐々に改善されて行ったので、実は言いまくってたのであればごめんなさい。

あと、チームの約束事としてそうなってたかどうかは知りませんが、「サーブレシーブが苦しかったら最悪山岸に上げとけば良いや」みたいなザックリとした空気感は良かったと思うし、そのほとんどをオーバーハンドでセットアップし、大体打ち切れる攻撃にしていたのは好感度大でした。吉野コーチ効果か最終戦ではアタックラインあたりからジャンプセットでミドルに上げていましたし、そーいうプレーを女子で観たのは初めてのことで、どんどん進化していく姿にワクワクさせられます。なるべく常にシンクロ攻撃を仕掛けない理由なんてもはやどこにもないですね。


・松本亜弥華選手
かなり期待していたので若干肩透かしを食らった感じもしますが、実戦を通してダメダメだったブロックも少しずつ良くなりましたし、攻撃面の方の課題はフィジカル強化と、もうちょい助走して打ってみることじゃないでしょうか。それだけで大分反則的なスパイクになると思います。

それと特に海外で育った選手であればフリーボールなんかは相手の嫌がる所に返すのが基本だと思うんですが、松本の場合、何故か相手のチャンスボールにしちゃったり、攻撃枚数を減らす意図とかもあまり感じられないんですね。そーいうのってリードブロックをし切れてない自分の負担にもなると思うので早く修正して欲しいと思います。


・三浦茉実選手
基本的にはワンポイントでのブロック担当でしたよね。クイックにどことなく透明感を感じたのでお兄ちゃんのチームに武者修行しに行くと良いんじゃないでしょうか。たしかサーブレシーブも出来るので、コートに少しでも長く残れる選手になれるといいですね。


・岡本祥佳選手
すみません、よく知らない選手です。けど、182㎝は魅力的(適当)。


・青柳京古選手
「MBで出して」の一言ですね。WSで出た時は東レの木村と互角以上の打ち合いを演じて見せ、OPで出た時は組織的ブロックの一員として地味に連続得点を引き寄せたりと良い働きをしてましたが、MBとしてはたしか岡山戦かなんかで一瞬出たくらいでした・・・。


・荒木絵里香選手
今季も頼りになりました。これはキングに限ったことではありませんが、セッターがかなり動かされてもクイックが発動するようなってきているし、アンダーで上げざるを得ないくらい崩された時は3枚ブロックをものともしない下北アタックは今季も健在でした(笑)。そんなこんなで少しくらい遅い方がイケると思ったのか、リーグ終盤、インダイレクトデリバリーを呼び込む感じになったりしていましたね。

昨季に比べて勝負所で上がって来なかったのは、これまで影を潜めていた「肝心な時にやらかす荒木」が再びチラつき出したのと、ブロードがあんまり決まらなかったからでしょう。そうなったのは全日本系の選手の間でスイングブロックでコミット目につくという妙な流行りがあったからで、それに対して必ずアタックラインより後から助走みたいな対策はしていましたが、決まってもなんか苦しそうでした。せいぜいCワイド程度に留めて置くとか、バッサリ捨て去るという選択肢はないんだろうか、というのはシーズン中ずっと疑問に思っていたことです。下に続く。


・ケリー・マーフィー選手
こうなったらやっぱマーフィーを実質ずっと前衛として考えるバレーを目指して欲しいですよね。それをやるために左利きOPにこだわってるのかと思ってたんですが、あんまりそういう形にならないのは不思議なところです。サーブレシーブがネットから4、5メートル離れた所に上がった時に、バックセンターのマーフィーに無理矢理打たせたりしてましたが、あれはちょっと厳しいので普通にバックライトでOKなんじゃないかと。今季、チームとしてレセプションはたしかにイマイチでしたが、だからこそ今後も余計なプレッシャーを与えずに出来るバレーを追求して貰いたいです。


・小笹奈津子選手
皇后杯だったかで荒木(夕)の守備固めに入ったと思いきや、吉村ばりに力強いbickの助走をしていたのが、とにかく印象に残っています。その後のリーグ戦ではリベロで登録されていたりと・・・上尾ってなんか不思議なチームですよね。


・辺野喜未来選手
今季はあまり生観戦に行けませんでしたが、昨季はどこの会場に行ってもお母さんが応援に来ていたので、なるべく早く晴れ姿を見せて上げられると良いですね。


・荒木夕貴選手
サーブ、ブロック、アタックはイイ感じでしたが、やっぱ一番課題なのはサーブレシーブっすね。173センチでも結構安心してハイセットを託せる選手なので、「ちゃんと返らなかったら自己責任で何とかするので高いのヨロシク」くらいの軽いノリから、徐々に良い感じで返せるようになって行けると良いですね。エースを食らいまくるのだけはなるべく避けたい所です。

それと、あまりバックアタックを打つ気がないっぽいですが、前に書いたような効果率的な部分では良い選手だと思うので、相手コートの隙をしっかりと見つけ、思いっきり体重乗せて叩き込んでおけば、今すぐにでも良い見せ球くらいにはなるはず。バックアタックを打つ事こそが本当のスパイクカバー(特に対角の選手に対しての)だと思って頑張って欲しいです。


・丸山裕子選手
今季一番伸びたのは多分サーブですよね。キングの打ち方を参考にしたのか、伸びるのか落ちるのか分かり難い軌道で相手を崩しまずまずブレイク出来てたと思います。また、そのラリーでもよくディグるようになってきているし、オーバーでのセットアップもほとんどドリブルを取られることなく良い感じでした。

もっとスタメンで出たいのであれば安定した決定力が欲しい所で・・・そのためには「スピードが持ち味」なんて言わずに、もうちょっとだけ遅目に入れば良いんじゃないか・・・ってことは去年から言ってるんですよね。土田にしてもフワッと上げたがっていて・・・それだと今の丸山にとってちょっと高くなるからジャストミート出来ない→低目に微調整→いつの間にか単なる低いクイックに(泣)っていう怪しい展開は流石にもう勘弁して欲しいです。


・七種友紀子選手
サマーリーグで活躍してた気もしますが・・・まだちょっとよく分からない選手です。すみません。


・大室璃紗選手
元・正リベロ・関舞さんに通じる愛くるしさがありますね。実力の程はよく分からないものの、連敗している時にお試しでスタメンにでもしてみたら、何らかの変化はあったのカモなとは思いました。



というわけで、とりあえずお疲れさまでした。正直、うどんぐらいしか食べる気がしない土日が続いた3、4ヶ月間でしたが、3月の入れ替え戦後は美味しいご飯を食べさせてください!

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ご無沙汰しております。
私の認識はここに書かれていることとほぼ一致です。選手の方々に読んでもらいたい !!
Google+でちょっとメッセージを送ってみましたので、できれば・・・

glassjoe さんのコメント...

またしても返信が遅れてしまい申し訳ありません。
酔っていたのか勘違いしてコメント通知のメールに返信していたようです(笑)。

元から関係者や選手等には絶対に読まれてない自信がありますが、何となく書いておくことで事態が好転するといいなぁと思っていますし、上尾はもっとワクワクするバレーが出来るはずなんですよね。最高打点で打てる事がこれほど保証されてるチームなんて女子にはないですし、だったら全員に打つ可能性があった方が見てて楽しい、個人的にはただそれだけのことです。

それとハングアウトの方、見る事は出来るのですが、コメントの仕方がよく分からないのでもう少しお待ちください。入れ替え戦の時などは公に話さない方が良い事もありますもんね。